観天望気
皆さん、暑い夏をいかがお過ごしでしょうか。
8月8日に発生した日向灘での地震に端を発して、南海トラフ地震の想定震源域で大規模地震への注意を呼び掛ける臨時情報が発表されました。
8月15日で1週間となり注意報は解除されましたが、それで地震発生の可能性が遠のいたわけではありません。
これに関する記事については、もう少しお待ちください。
さて、先日は熱中症対策について触れましたが、台風7号が関東地方に向けて発達しながら近づいているので、今日はお天気についてお話しをしたいと思います。
表題の「観天望気」とは、これから数時間の天気の変化を、自然の変化・・・風向きや気温、湿度の変化、雲の形や色、動きなどから察知することをいいます。
私はキャンプに行くときは、できるだけ現地の商店で買い物をして、店の店主やジモティーの方とその地域に伝わる天気の変化の兆候などを聞くようにしています。
動画は2019年の台風19号が上陸した翌日の多摩川下流部の様子です。
1.台風の目の位置
台風が今どこら辺にいるのか、皆さん気にかかるところかと思います。
そんな時に、停電などで情報入手の手段が途絶えた時でも、台風の目の位置の方向が直ぐにわかるんですよ。
台風の強風圏内に入った時に、背中に風を受けて左腕を真横に地面と並行になるまで上げてみましょう。
その左腕が指し示す方向に台風の目があるんです。
直近の天気図を思い浮かべれば、台風がこれからやってくるのか、通り過ぎてしまったのかがわかるでしょう。
これは、台風の風は地面に対して左回りで渦を巻いて吹いています。だから背中に風を受けて左手を上げた方に、台風の目があるんです。
2.トーゴーサンの法則
キャンプやツーリング、アウトドア活動をする時には、天気予報を確認することと思います。
最近はスマホのアプリなどで、ピンポイントで簡単に確認することができるようになりました。
でも、ちょっとした知識があると、自然の中で天気と対話したり、危険を察知したりすることができるんです。
例えば「トーゴーサンの法則」。これは最高気温と最低気温の差で、その日の天気がある程度分かるというもの。
◆気温差が10度以上あると、その日は晴れ。
◆気温差が5度〜10度未満だと曇り
◆気温差が5度未満だと雨
3.川の観察
昨今線状降水帯という言葉が一般化してきましたが、毎年のように記録的な豪雨が頻発し水害が多く発生していますね。
直接天気と関係はありませんが、キャンプや川遊びに行くことの多い季節、川の様子の変化を観察することも大切です。
①川で遊んでいると、今まで川底が見えるくらい透明だったのに、急に濁り始めたり、流木が増えてきたりしたら上流で大雨が降っている証拠。
②川の水位が突然下がってくることが、希にります。これは、上流部で流木などが川を堰き止めていることが考えられます。増水が続けば堰が切れて、鉄砲水が押し寄せてくるかもしれません。
このような時は、現在地が晴れていても、上流部に大雨が降っている可能性が高く。水遊びをしていたら、すぐに水から上がって急な増水に備えましょう。
③川沿いに限らず、大雨が降っている時や止んだ直後に、付近から土臭い、或いは生臭いような匂いがしたら、土砂崩れの兆候かもしれません。まずはその場から避難して、安全を確保しましょう。
4.方角
晴れていればアナログ時計で方位が分かることをご存じでしょうか。
アナログ時計の短針を太陽のある方向に向けて、文字盤を見てください。
12時と短針の間が南になります。
スマホばかりに頼らず、自然の変化に五感を研ぎ澄まして感じ取ることにより、ちょっとした楽しみが増えるのではないでしょうか。
今日の大荒れの天気に室内に閉じこもっているあなた、ちょっと外を見て観天望気を楽しんでみましょう。
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