地震の活動期に入った日本

地震の活動期に入った日本

地震で地割れした歩道

以前に比べて、「最近地震が多いなぁ・・・」と感じている人は少なくないと思います。まずは次の表をご覧ください。

次表は、1920年代以降、10年毎に震度5弱以上の地震を気象庁の地震震度データベースから数えたものです。

2000年以降、日本における震度5弱以上の地震は、異常なまでの増加を示しており、今や日本列島全体が地震の活動期に入っていると言って過言ではありません。

地震で地割れした歩道

震度別地震回数表

次表は、1920年代以降、10年毎に震度5弱以上の地震を気象庁の地震震度データベースから数えたものです。

2024年は、1月1日の能登地震以来全国で発生した震度5弱以上の地震を数えると、5月11日現在で既に23回になっています。

2024.05.11現在

期間 震度5弱 震度5強 震度6弱 震度6強 震度7 合計
1920年代 54 0 4 0 0 58
1930年代 40 0 2 0 0 42
1940年代 11 0 4 0 0 15
1950年代 4 0 0 0 0 4
1960年代 37 0 0 0 0 37
1970年代 15 0 1 0 0 16
1980年代 19 0 1 0 0 20
1990年代 35 4 5 0 1 45
2000年代 73 29 19 7 1 129
2010年代 114 44 15 7 4 184
合計 402 77 51 14 6 550

表は横にスクロールできます。

歴史が物語る?関東地方における地震の歴史

東京における巨大地震は、大正関東地震(以下、関東大震災とする)以降発生していませんが、その歴史をたどると、次のようなことが判ります。

理科年表から関東大震災と同等以上の規模の地震をピックアップすると次のようになります。


1293年 永仁関東地
  ↓
 202年
  ↓
1495年 ※明応関東地震
  ↓
 208年
  ↓
1703年 元禄関東地震
  ↓
 220年
  ↓
1923年 大正関東地震

※明応関東地震は理科年表に記載はないものの、鎌倉大日記等の古文書に記されていて、津波の痕跡が発見されるなど、相模トラフを震源とする地震があったと推測されます。

この歴史をみれば、関東地方に起きる巨大地震は、ほぼ200年サイクルで発生してきたという事がお判りでしょう。

加えて以下の表をよく見てください。出典は、平成25年に内閣府中央防災会議が発表した首都直下地震の被害想定より転載しています。

内閣府地震年表

この表から、関東地方に巨大地震が発生すると、その直後前半の100年間は平穏期ですが、残り後半の100年間は、マグニチュード7クラスの地震が頻発していることが判ります。

関東大震災から100年経ちましたが、関東大震災以降東京は巨大地震に見舞われていません。過去の歴史が繰り返すとすれば、今後100年間はマグニチュード7クラスの地震が頻発しておかしくはありません。

政府の地震調査研究推進本部は今後30年間に首都直下地震の発生する確率は70%としており、もはやいつ起こってもおかしくない状況だといえます。

以上のことから、自然災害、特に地震に対して自ら身を守る対策を施すことは喫緊の課題です。

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